障害者の作業所といえばイメージしやすいのが「内職」です。授業中こっそり別の科目の試験勉強するほうでない内職です。

内職といえば何? きっと世代間の差があり。古くは「造花作り」「封筒貼り」でしょうか。仕事柄いろいろな内職を見てきました。プラスティック製品やボルト、箱類の組み立て・・・。小学生の頃、自宅で母親がボール盤で基盤の穴開け内職をしていたのを思い出します。現代ではネット上での「小遣いサイト(モッピーやげん玉など)」なるものも出てきて、従来とは違う内職的要素をもつものも多く出現しています。せどり(古本の売買)やヤフーオークションも小遣い稼ぎ、内職、本職?といったレベルの方々もいらっしゃいます。

この内職の世界の共通点は「労働者ではない」という前提です。労基法第9条では、「労働者とは、職業の種類を問わず、事業又は事務所に使用される者で、賃金を支払われる者をいう。」とあります。格好よくいえばフリーランスです。自営業、個人事業主とも。法的に社長は「使用者」です。「仕事をする」イコール「労働者」ではないようです。

内職をしている方のイメージはどうでしょう? なかなか決まった時間がとれない子どもが小さい主婦というイメージもあるかもしれませんが、少数派のように思います。いろいろな事情の方が内職をされています。その事情の一つが障害がある、または人付き合いが苦手といった方々です。作業所に通わなくても自宅で個人的に内職をされている障害者、特に精神障害者は少なくないと思います。社会と距離を置き、引きこもりに近い方もいらっしゃいます。仕事は社会との接点です。家事や家業手伝いが少なくなった今日、内職やネット上の小遣い稼ぎは、少し社会との関わりが難しい方々にとって大切で欠かせないツールのように思えます。ネットといえばゲームなど消費する側だけではなく、通勤する必要のない新しい働き方を生み、社会(会社)が少々苦手な方にも仕事と恩恵を与えているという考え方もできるのではないでしょうか。

内職は会社や上司が守ってくれず、内職商法なる詐欺や消費者被害の対象にもなりやすいです。ただ実社会でのコミュニケーションが苦手でもネットリテラシーがあれば被害を防げるとも思います。

で、『ネット上内職!?』を導入している作業所の話はなかなか聞きません・・・。